今日は男性受難の日!

ドイツは今カーニバルの季節です。
カーニバル(謝肉祭)といえば、ヴェニスの仮面行列等が有名ですが、ドイツのカーニバルはもう少し強烈です。
特に今日は「女の夜」(Weiberfastnacht)と言われ、男性にとっては非常に理不尽な「伝統行事」が繰り広げられます。

この日、午前11時11分を過ぎると、男性は女性から何をされても文句を言えません。女性たちは、男性の権限とプライドを奪ったことの象徴として、道行く男性・会社の同僚・学校のクラスメイト、あらゆる男性のネクタイをハサミでちょん切ることができます。ネクタイをしていない男性は、靴ひも等を切られます。今日、役所や銀行に行けば、刈られて蝶ネクタイのようになったネクタイを締めた男性職員たちを見ることができます。これを避けるためには、仮病を使って会社を休むか、ネクタイも靴ひももない服装で外出するしかありません。しかしたとえ完璧な服装で外出したとしても、道行く見知らぬ女性・あるいは女性の同僚たちから突然のキス攻撃に遭う可能性がまだ残されています。今日は女性なら誰でもどんな男性にでもキスして良い日なのです。
小学校などでは、女子児童が男子児童の顔に落書きをします。今日バスに乗れば、顔に落書きされた男の子たちをみることができます。

もちろん、ドイツの男性たちの多くは毎年この日が近づくとため息ばかりついています。ですがどうしようもありません、伝統ですから!
ドイツの男性たちは言います、「今日は何があっても公共交通機関は使わない。ネクタイは5ユーロ以下のヤスモノ、靴は靴ひもなし、防犯用のキャップとマスク常備で仕事に行き、残業はしない。帰宅したら、戸締りをしっかりしてカーテンを降ろして居留守を使うこと!」どおりで、雪と氷で凍結した車道を頑なに自家用車で通勤する男性が今日だけ多いわけです。びくびくと出社し、こそこそと帰宅して外出を控える男性たち・・・そう、まさに「非常時」なのです。「女性が男性の権利とプライドを奪い、みじめな思いをさせる」、これが、ドイツの「女の夜」(Weiberfastnacht)の趣旨なのです。

ところで、もしもドイツが、普段、女性が男性に抑圧されて生活している社会なら、この行事の趣旨も納得できそうなものなのですが、ドイツ社会はいたって普通の男女平等社会・・というかむしろ、普段からどちらかといえば女性の方が男性よりも何かと優先されています。それなのにこの上ダメ押しのように「これでもか!」とばかりに年に一度やってくる「女の夜」(Weiberfastnacht)。「普段、抑圧されている鬱憤を晴らす」というよりも、「誰がドイツ社会の権力者なのか、改めて思い知らせてやる!」そんなかんじです。

以前、在独日本大使館のホームページにこんな記事が掲載されていました。
「カーニバルの女の夜(Weiberfastnacht)に来独した日本人ビジネスマンが、飛行機の中でドイツ人女性にハサミでネクタイを切断される事件が起きました。渡独予定のある男性の方は、十分注意してください。」
外国人だって容赦はありません。ドイツでは誰が偉いのか、十分理解してから渡独しましょう(笑)

テーマ : ドイツ生活
ジャンル : 海外情報

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クレマチ店主(母)/アコ(娘)+クリス(娘婿)

Author:クレマチ店主(母)/アコ(娘)+クリス(娘婿)
はじめまして!
アンティークショップ「クレマチス」(http://antique-clematis.sakura.ne.jp)店主の娘、アコです。

日本の古いものは大切に、でも、新しいもの・異質なものも寛容に受け入れる…そんな母の元、小さいころから日本舞踊を習い、現「クレマチス」店舗である祖母の古い日本家屋で、着物や日本の古いものにたくさん触れる一方、ピアノや外国語を習わせてもらったり、父の趣味であるクラッシック音楽や西洋美術を身近に触れる日々を送ってきました。

そんな両親の教育が功を奏し…いや、仇となり(?)、実生活にはあまり役に立たない比較文化分野で大学に居残り、これまたあまり役に立たないドイツ語だけペラペラに。おまけに語学を通して若くてイケメンな(笑)ドイツ人の夫と出会ってしまい、海外に嫁ぐという親不孝っぷり。

そんな娘を、ずっと温かく見守ってくれていた母。そんな母が、「古いものを大切にする喜びを、少しでも多くの人と分かち合いたい」という純粋な気持ちで、亡き祖母の家で始めた小さなアンティークショップ。元々、ずっと苦楽を共にした姑である祖母の家を、大好きなアンティークに囲まれた素敵な空間にしたい…という素朴な思いから始めたこのお店が、あれよあれよという間にいろいろなご縁を引き寄せて、母はいつの間にか、昔夢見たアンティークショップの店主になってました。

「古き良きものに洋の東西はない。和と洋は、互いを引き立て合う良きパートナーになれる!」…母が「クレマチス」で体現している価値観は、わたしたち夫婦のモットーでもあります。

このブログでは、そんな母と二人三脚で、「クレマチス」のお店の情報と併せてドイツの生活・風物について少しずつ紹介していきたいと思います。
どうぞよろしくお願いします。

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