オルゴールの音色

オルゴールの優しい癒しの音色がクレマチス店内に流れた夢のような3日間が
過ぎて、いつもの店内がとても寂しく感じます。
この頃急に冷え込み始めたので尚更気持ちも沈みます。
でも、ドイツで暮らす娘に「日本も随分寒くなってきた」というと「ママ、最低気温は
何度」と言うので「5度とか6度とか言ってたかな」と言えば「可愛いもんだね日本は」
と言うのです。今ドイツはひどい低気圧にすっぽり覆われてひどい雪で地元の学校も
休校になったとか。
テレビやCDは勿論のこと蓄音機もなかった頃、そんな暗く冷たい雪に閉ざされる冬の日
こそ東欧の人々はあの美しいオルゴールの音色に耳を澄ましたのでしょうか。

「オルゴールの音色はF分の1揺らぎ。川のせせらぎや木々のざわめきと同じ。だから癒さ
れるのです。人の脳に働きかけるのです。」とオルゴールの宣教師(これはご本人がおっしゃる)
池田さんは言う。
心にしみる音色にはそんなわけがあったのですね。
唐突ですが、人の臨終のときにも聴覚だけは最後まで残っているといいます。
私は、「最後のときに自分の愛したオルゴールの音色を聞かせて欲しい」とふと
思い、そしてその思いがしだいに強くなってきました。
自分の一番お気に入りのオルゴールをみつけようかなと、今たくらんでいます。