春の庭(2015)

今年もコブシの花が咲きだしました。
白い花が好きなので、我が家の庭には白い花が咲く植物がたくさんあります。

毎年このユキヤナギの花から春が始まります。
庭の一番奥で陽あたりもあまり良くないのに、いつも真っ先に咲きだして「あ、もう春なんだ」と気付かせてくれます。日陰で咲いているので長く咲いて、他の花達が咲き出して、庭が春の衣に代っていくのを見届けて散っていきます。

ユキヤナギが咲き出す頃に咲き始めるのがこの黄色い小さな花の「さんしゅい」?この花を義母は「サンシュイ」と呼んでいたと思います。調べてみましたら、「サンシュユ」でした!「中国・朝鮮半島原産、赤い実は生薬になる」と。
そして、いつもならエゴノキの白い愛らしい花がそのあと、5月にかけて咲きだすのです。一昨年、枯れてきたので植木屋さんに聞いたら「これはテッポウムシの仕業ですね」「カミキリムシの幼虫が幹を食べながら成長するんです」
それでも諦めきれずに様子を見ては、枝をかなり剪定したり、肥料水をやったりしたのですが、枯れてしまいました。それで5月はハナミズキ続いてヤマボウシの白い花だけになってしまいました。

今はまだ、ハナミズキもヤマボウシも小さな堅い花芽を大切に育んでいる時期。その間、目を楽しませてくれるのは桂の木の新芽です。小さな小さな赤い芽が枝という枝に一斉に芽吹き、若緑のハートの形になり、濃い緑色に変わっていきます。

このクレマチスの花が咲きだす頃には心地よい緑の日陰を提供してくれます。

寒くて庭を足早に通り過ぎている時期にずっと、可憐な淡いピンクの花を咲かせていた椿が一斉に花を落とし始めました。午前中に写真を撮り、午後から庭の草取りをし、ふと見たらたくさんの花が落ちていました。気温が上昇したからなのだとは思うのですが、花は咲く時期をわきまえ、もっともふさわしい時期に咲き終わる、その潔さに教えられる気がしました。

剪定を怠って、暴れてしまったモッコウバラも今はまだ小さな堅い花芽があるだけです。
でも、5月になり、色々な種類の薔薇も咲き、華やかになる頃より、この時期の庭が私は好きです。去年もそんな事を書いた気がします。薔薇は大好きなのに。咲けば毎日見て回り、嬉しいはずなのに。薔薇や牡丹などが今を盛りに咲き誇る時期よりも、静かに堅い蕾をいだいているこの時期が好きとは、我ながらへそ曲がりだとは思います。花たちが入れ換わり咲いては散っていく、毎年繰り返される営み。その中で、冬の寒さから解放されてゆっくりゆっくり春の準備をしていく植物を見ているのが好きなのかもしれません。
今年は、新築しガーデニングデビューした友人に感化されて、少し庭に時間をかけています。先週は主人に頼んで作りかえてもらった木製プランターに植えかえをしました。

このプランターと同じブルーグレーのペイントで薔薇のポールやベンチも塗り替えました。次回、華やかになった庭のご報告をしたいと思います。