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スペイン・アンダルシアドライブ旅行~アルプハラとシエラネバダ国立公園編

(「スペイン・アンダルシアドライブ旅行~グラナダ編」の続きです。)
今回は最終回にして、この旅行の最大のハイライト、シエラネバダ山脈中のスカイライン征服です。
シエラネバダ山脈は、標高3000メートル級の山々が連なるアンダルシアの高山地帯です。ヨーロッパで最も南に位置するスキーリゾートでもあり、年中雪が積もっているそうなのですが、何せ裾野のグラナダ近辺がこの温かさ。一体どんな気候なのか、想像もできません。

今回のわたしたちの目的は、スキーではありません。
シエラネバダの絶景スカイラインを征服すること、そして、国立公園の大自然を満喫し、その懐に抱かれ、レコンキスタの時代から変わらぬ姿をとどめているという、山麓の白い村々を訪れること!

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本日も快晴、いざ、車窓はるかに聳えるシエラネバダへ向けて、出発進行!
シエラネバダのスカイラインは、心臓が弱い人は要注意の超上級者向けだとか。運転が得意なクリスも、腕が鳴ります。
車窓からは、早くもこんなに美しい風景が…

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時にはこんな風景も…

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一月だというのに、桜の花まで咲いてしまって、なんだか桃源郷のような雰囲気。
この牧歌的な風景に誘われて、ちょっと車を停めて寄り道してみました。

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こちらは野生のアーモンドの花。

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こちらは野生のオリーブの木。

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全部野生です。

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この他にも野生のいちじくやオレンジが、みんな手の届く所に実っていて、これらを食べ歩きしながら散歩しているだけでお腹がいっぱいになってしまいそうです。

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ここは本当に桃源郷?
再び車に戻って、しばらくドライブを続けると、シエラネバダ自然国立公園に入ったことを示す看板が見えてきました。

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この辺りの地域のことを、「アルプハラ」と言います。特定の街の名前ではなく、日本で言えば、「飛騨・高山」のような地域名で、この辺りの山中にある村々を指します。これらの白い村々は、元々はレコンキスタ時代にスペイン軍の追撃を逃れて来たイスラム教徒たちによって築かれた集落だと言います。
車窓から、今日最初の白い村、ランハロンの街並みが見えてきました。

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ここでちょっと休憩して、わたしはグラナダ名物、アルハンブラビールを…そして、運転手はオレンジジュース(笑)。
このアルハンブラビール、グラナダの地ビールなのですが、アルコール度数6%と、ビールにしては高めですが、とっても美味。是非、お勧めです。
また、お酒が苦手な人は、スペインに行ったらオレンジジュースがお勧めです。特にここ、アンダルシア地方はオレンジの産地で、その辺の街路樹がオレンジだったりするほどなので、どこで頼んでも、大抵果汁100%の搾りたて生ジュースを出してくれます。そしてこれがまた美味しいのです!
レストランでもバーでもインビスでも、メニューに載っていないことが多いのですが、頼めば必ずその場で搾って出してくれます。

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ランハロンの街を後にして、暫く走ると…

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自然にできたらしいこんな洞窟が!
面白そうなのでちょっと車を停めてみると…

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シエラネバダの自然の岩盤に、アルプハラの街並みを描いた作品を売っている地元の兄妹に出会いました。
二人はこの先の村、パンパネイラの出身で、お兄さんは大学に行くためにグラナダで一人暮らしをしているのだとか。休暇で両親のいるアルプハラに戻ってきているそうです。
若い人が、近隣の都市部に出て行くのは、日本と同じですね。

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わかりにくいですが、車窓から白く見えているのが、パンパネイラです。

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パンパネイラに到着です。

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今日はここでお食事です。
このレストランのテラス席、とても景色が良いのです。
既にかなり標高は高いはずなのですが、テラス席で、コートなしでも食事ができるほどの温かさ。
ちなみにここのお料理も、例に漏れず、とっても美味!

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パンパネイラの街はこんな感じです。

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山中で不便なためか、観光客はほとんどいません。わたしたちと、もう一組、イギリス人のカップルだけ。

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その他歩いているのは、みんな地元の人たちでした。

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本当に小さな街で、歩いていると、地元の人たちの日常会話がすぐそこで聞こえてきます。

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スペイン語のわかるクリスによれば…

「今日のお昼はどうするのよ?」
「あれ?おばあちゃんの所で食べるって言ったじゃないか。」
「そうだったの?じゃあ、チーズを持って行こうかしら。」
「お腹空いちゃったから、もう行こうよ…」

そう言って、これらの白い家々の一つから出て来た子連れの若い夫婦。わたしたちと同じ道を通って、向かいにある、もう一軒の白い家の中に消えて行きました。

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彼らにとっては、この通りも、自分たちの家の庭の延長のようなものなのかもしれません。そんな所に迷い込んできたわたしたち観光客…。でも、不審の目で見ることもなく、まるで昔から知っているご近所さんのように、にっこり笑って挨拶してくれました。

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右手に見えているのは教会です。

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他にも、聖人を祀るお社があったり、街の至る所に十字架があり、敬虔なカトリックの村という印象を受けましたが、アルプハラに、これらの白い村々を築いたと言われるイスラム教徒の面影は全くありません。住んでいる人々からも、「アラブ系」な印象は受けません。
イスラム教徒はどこかへ消えてしまったのでしょうか。それとも、長い年月の間に人の価値観も変わっていったのでしょうか…。

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パンパネイラを出ると、カピレイラへ続く道と、トレべレスへ続く道との分岐点に出ます。ここでガソリンを補充して、わたしたちは、トレべレスへ向かいます。

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この辺りは既にかなりの高山地帯になります。道は断崖絶壁のヘアピンカーブが延々と続き、場所によってはガードレールすらありません。

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気分はまるで空中散歩。鷹か鷲にでもなって山岳地帯をぐるぐる旋回しながら飛んでいるようです。

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この絶景を楽しむために、断崖絶壁に車を停めて一休み。

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その後も、白い村を幾つも通り過ぎますが、こんなところに住んでいるなんて、仙人か何かじゃないのかしら…。

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そうこうするうちに、やがて路肩にちらほら雪が見え始めました。

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そして…見えてきました!山の斜面に、雪と見まがう白い村、トレべレスです!

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トレべレスに入ります。

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実は、トレべレスって、高級生ハムやチーズの産地なんです。
シエラネバダの新鮮な水と空気と、そして高地に放牧されている家畜たちから取れる美味しいハム・チーズ。ふもとのグラナダでも、スーパーではこんな光景が…

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左の商品棚、全て生ハム!日本だったら、○万円くらいするものもあります。ちなみに右側の棚にあるのは全てオリーブオイル。灯油缶?ほどの大きさのあるボトルもあります。いかにもスペインらしい光景です。

クリスが「スペインに行ったら、ハムとチーズを絶対買って来なきゃだめだ!」と、ドイツの旅のプロに聞いたらしく、わたしたちも、ここでハムとチーズを買うことにしました。

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ここのお店、観光客用のおみやげもあるのですが、絶品な地元のハムやチーズも売っています。
そして、お店のおじちゃんがとっても親切でおもしろいのです。

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「試食するかい?」と、商品のハムとチーズを太っ腹にいっぱい切って、大皿を作って持ってきてくれた上、食べきれなかった分は「ドライブ疲れるだろ?おやつにどうだ!」と、綺麗に包んで持たせてくれました。
「お前さんたち、どこから来た?」と言うので、「ドイツと日本です。」と言うと、ドイツはスルーで「日本か!そんな遠い所からわざわざ来たのか、それはいい!」と大喜び。
帰り際に、クリスと普通の握手を交わした後、わたしが手を差し伸べると…「こんな田舎町にわざわざ来てくれてありがとう!」と、クリスの目の前でギュッと抱擁、しかも頬にチュッとキスまで。こういう挨拶、ヨーロッパではよくあるのですが、初対面の人にするのはまれです。傍で見ていたクリスもノリのいいラテン紳士に思わず笑顔。

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トレべレスの街は、何か特別な目玉のある観光地というわけではなく、地元の人からしたら辺鄙な田舎町といったところなのかもしれません。わたしたちが訪れた時は、観光客は一人もおらず、時々歩いているのは全て地元の人々。観光で生計を立てているというよりも、地元で取れる高級なハム・チーズなどを麓の都市部に卸し、地味だけれど、のどかに暮らしているというった風に見えました。

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それにしても、不思議な気候です。すぐ傍には雪山の山頂、街にも所々雪が残っているのに、コートを着ていなくても歩ける温かさなのです。絶景の中を空中散歩しながら、「こんな所に本当に人が住んでいるのか?」と不安な気持ちになりながら、やっと辿りついたそこは、真冬の雪山なのに桜などの春の花が咲き乱れ、小鳥がさえずり、食べ物は美味しく、人は優しく、平和でのどかなまるで桃源郷です。

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トレべレスを出て、更に先へ行くと、道はいよいよ険しくなっていきます。
カーナビを麓の「グラナダ」に設定しているにもかかわらず、更にぐんぐん登っていきます。ここまでの道なんて、序の口だったようです。
見てください、この、断崖絶壁!

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ガードレールなんてありません(笑)。その代わりにある頼りない低い石壁も、所々崩れ落ちています。

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車窓から見えるトレべレスの街が小さくなっていきます。

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トレべレスの街、最後の雄姿です。

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そしてついに山頂に到達!
もちろん、シエラネバダの最高峰はもっともっと高いですが、とりあえず、麓からずっと登って来たスカイラインの頂上です。

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折角頂上に着いたので、車を停めて、しばし散策。

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遠くの方に、夕闇に沈む白い村が見えます。

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山を下り、先ほど見えていた白い村へ…

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トルビスコンという村のようです。

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ここはもう全く観光地ではありません。観光客用のお土産屋さんなど一軒もなく、地元の人たちの普通の生活があるだけです。暗くなってきてしまったので、ここで地元のバル(スペイン風飲み屋)に入って、一服することにしました。

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ここのバル、チョコレートが名物なのか、様々な種類のチョコレートだけのメニューまでありました。長旅で疲れたわたしと、まだまだ長い運転が待っているクリスには、熱いチョコレートは打ってつけ。ということで、注文したホワイトチョコレート、濃厚で実に美味でした。クリスはビターチョコレートにオレンジシロップの入ったものを注文、こちらも、美味。

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バルを出ると、もう日は落ちていました。それなのに、わたしたちはまだ山頂付近、シエラネバダのど真ん中です。断崖絶壁のヘアピンカーブを延々と暗闇の中、下って行かなければなりません。
一つ良いことは、ヨーロッパの自動車道の例に漏れず、スペインの道路にも全く街灯がないので、車窓から断崖絶壁が見えない(から怖くない)ということ(笑)。

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こんな道を、時速80キロくらいで走っているというのに、驚いたことに、後ろから来る地元の人たちの車が次々抜かしていくということ。
クリスはスリル満点のこのドライブ、とても楽しかったようですが、わたしには少し心臓に悪かったような…。でも、高い所が好きな嫁と、運転が好きな旦那なので、シエラネバダドライブはとても良い選択でした。

帰りの車の中で「まさかわたしたちが、二人だけでシエラネバダまだ言っちゃうとはね!」と話しました。全てが期待通り、いや、期待以上の、最高のスペイン旅行でした。
温暖な気候と美味しい食べ物と優しい人々に癒されました。
そして何より、夫婦の絆も、より、強くなりました。

これでまたしばらく、寒いドイツで頑張れる気がします。
ありがとう、ズペイン!

テーマ : 海外旅行記
ジャンル : 海外情報

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クレマチ店主(母)/アコ(娘)+クリス(娘婿)

Author:クレマチ店主(母)/アコ(娘)+クリス(娘婿)
はじめまして!
アンティークショップ「クレマチス」(http://antique-clematis.sakura.ne.jp)店主の娘、アコです。

日本の古いものは大切に、でも、新しいもの・異質なものも寛容に受け入れる…そんな母の元、小さいころから日本舞踊を習い、現「クレマチス」店舗である祖母の古い日本家屋で、着物や日本の古いものにたくさん触れる一方、ピアノや外国語を習わせてもらったり、父の趣味であるクラッシック音楽や西洋美術を身近に触れる日々を送ってきました。

そんな両親の教育が功を奏し…いや、仇となり(?)、実生活にはあまり役に立たない比較文化分野で大学に居残り、これまたあまり役に立たないドイツ語だけペラペラに。おまけに語学を通して若くてイケメンな(笑)ドイツ人の夫と出会ってしまい、海外に嫁ぐという親不孝っぷり。

そんな娘を、ずっと温かく見守ってくれていた母。そんな母が、「古いものを大切にする喜びを、少しでも多くの人と分かち合いたい」という純粋な気持ちで、亡き祖母の家で始めた小さなアンティークショップ。元々、ずっと苦楽を共にした姑である祖母の家を、大好きなアンティークに囲まれた素敵な空間にしたい…という素朴な思いから始めたこのお店が、あれよあれよという間にいろいろなご縁を引き寄せて、母はいつの間にか、昔夢見たアンティークショップの店主になってました。

「古き良きものに洋の東西はない。和と洋は、互いを引き立て合う良きパートナーになれる!」…母が「クレマチス」で体現している価値観は、わたしたち夫婦のモットーでもあります。

このブログでは、そんな母と二人三脚で、「クレマチス」のお店の情報と併せてドイツの生活・風物について少しずつ紹介していきたいと思います。
どうぞよろしくお願いします。

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