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ドイツの日曜日

日本人の感覚だとちょっと考えにくいことですが、ドイツでは、一部の例外を除いてほぼ全てのお店が日曜日に閉まってしまいます。これは日本からドイツに旅行に来る観光客にとっては大変な痛手です。中世の可愛い街のお土産屋さんも、大都市のショッピングモールも、軒並みシャッターが下りてまるでゴーストタウン。日本だったら、週末こそ、お店の稼ぎ時なのに、どうして??

実はこれ、ドイツ人がキリスト教の安息日を忠実に守っているからなのです。日曜日にお店が閉まっていることについて、不便ではないか?と聞いてみると、大抵の人から「お店で働く人だって、日曜日は休みたいでしょう?」「みんなで足並み揃えて休むのはよいことだ」というような答えが返って来ます。

日本同様、普段はあらゆる場面で「宗教色」を感じることがあまりなくなりつつあるドイツですが、それでもやはり日本同様、ふとした瞬間に、日常生活に深く根ざした昔ながらの信仰心を感じることができます。

学校や会社はもちろん、商店まで、一斉にお休みになるドイツの日曜日、最も伝統的で一般的なドイツ人の過ごし方と言えば…もちろん教会に行くことです。ドイツでは、昔から「持っている中で一番良い服は日曜日に着る」という習慣があります。一番良い服で教会に行き、ミサの後は、そのままの格好で森や公園に散歩に行ったりピクニックに行ったりします。

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ドイツでは、キリスト教のカトリックとプロテスタントの割合がほぼ半々に分かれます。
クリスは父方がカトリックで母方がプロテスタントですが、カトリックの洗礼を受けています。

ベルリンの、わたしたちの教区の神父様は、とてもフレンドリーで気さくな方で、ベルリンに引っ越して初めて行った日曜日のミサの後、自ら教会の建物をわたしたちだけのために隅々まで案内してくれました。でも、わたしよりも先に握手しようと手を差し出したクリスに「おっと、ご婦人よりも先に男性と握手はしないんでね。」と、わたしが手を差し伸べるまでわざわざにこにこ待っているような、昔堅気な紳士でもあります。しかも「貴女の波打つ黒髪はいつ見ても本当に素晴らしい!わたしとしたことが、つい、嫉妬の大罪を犯してしまう。」とドイツ人男性らしいダイレクトなリップサービスにも事欠きません。こんなユーモアたっぷりの神父様、ドイツ一寛容な都市、ベルリンならではかもしれません。

今日は通常の日曜ミサが終わった後、カテドラルで司教の枢機卿任命式典のミサがありました。
こちらはその会場となったカテドラルです。

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開催時刻は教会のミサで告知されますが、基本的には誰でも参加することができます。
わたしもクリスも、ベルリンで教会の大きな式典に参加するのはこれが初めてでしたが、なにしろシューベルトの教会音楽をベルリン管弦楽団の生演奏で聴けるので、クラッシックファンにはたまりません(←)しかも、このコンサート級生演奏で、なんと名曲をカラオケメドレーできるのです!!…てつまり、一緒にミサ曲を歌えるということなのですが…こんな喜び方をしていたら不謹慎かもしれませんが(汗)。

会場にはテレビカメラもたくさん入っていて、生放送されていたようなので、もしかしたら、わたしたちもテレビに映っていたかもしれません。

式典の後には、パーティーホールでこのようなちょっとした飲み物や軽食の振る舞いがあります。もちろん、こちらも万人に開かれているので誰でも自由に入ることができます。

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最近は、ドイツでも価値観が多様化している上、旧東ドイツ地域は無宗教が奨励された共産体制を経験しているので、毎週日曜に必ず教会に行くという人はむしろ少数派なのかもしれません。でも、普段あまり神社に行かない日本人が、お正月には初詣に行きたくなるように、普段教会に行かないドイツ人も、クリスマスやイースターにはミサに行きたくなったり、何かの折にふと、告解に行きたくなったりするようです。そうやって、宗教に根差した地域文化はこれからもずっと残って行くのかもしれません。

テーマ : ドイツ生活
ジャンル : 海外情報

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クレマチ店主(母)/アコ(娘)+クリス(娘婿)

Author:クレマチ店主(母)/アコ(娘)+クリス(娘婿)
はじめまして!
アンティークショップ「クレマチス」(http://antique-clematis.sakura.ne.jp)店主の娘、アコです。

日本の古いものは大切に、でも、新しいもの・異質なものも寛容に受け入れる…そんな母の元、小さいころから日本舞踊を習い、現「クレマチス」店舗である祖母の古い日本家屋で、着物や日本の古いものにたくさん触れる一方、ピアノや外国語を習わせてもらったり、父の趣味であるクラッシック音楽や西洋美術を身近に触れる日々を送ってきました。

そんな両親の教育が功を奏し…いや、仇となり(?)、実生活にはあまり役に立たない比較文化分野で大学に居残り、これまたあまり役に立たないドイツ語だけペラペラに。おまけに語学を通して若くてイケメンな(笑)ドイツ人の夫と出会ってしまい、海外に嫁ぐという親不孝っぷり。

そんな娘を、ずっと温かく見守ってくれていた母。そんな母が、「古いものを大切にする喜びを、少しでも多くの人と分かち合いたい」という純粋な気持ちで、亡き祖母の家で始めた小さなアンティークショップ。元々、ずっと苦楽を共にした姑である祖母の家を、大好きなアンティークに囲まれた素敵な空間にしたい…という素朴な思いから始めたこのお店が、あれよあれよという間にいろいろなご縁を引き寄せて、母はいつの間にか、昔夢見たアンティークショップの店主になってました。

「古き良きものに洋の東西はない。和と洋は、互いを引き立て合う良きパートナーになれる!」…母が「クレマチス」で体現している価値観は、わたしたち夫婦のモットーでもあります。

このブログでは、そんな母と二人三脚で、「クレマチス」のお店の情報と併せてドイツの生活・風物について少しずつ紹介していきたいと思います。
どうぞよろしくお願いします。

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