イースター休暇ポーランド旅行~出発編
ベルリンからポーランド国境までは、車で約一時間ほど。ポーランドは2004年にEUに加盟したため、国境はそのまま通過することができます。…が、国境を超え、ポーランド側に入ったことを示す看板が現れた途端、突然道路がガタガタに。車はまるで乗合馬車かと思うほどに激揺れ。しかも高速道路のど真ん中なのに、そこらじゅうにタイヤがすっぽり落ち込んでしまうほどの大穴があいていたり、コンクリートの塊が転がっていたり…。クラクフまでこの状態だったら腰痛で動けなくなるかもしれない…と思いましたが、幸い40分程走った後、「この道路はEUの援助によって整備されました。」という看板が現れ、ドイツの「ちょっと悪い道路」程度の状態になりました。
ここで、コーヒーが欲しくなったクリスは一旦近くのサービスエリアに車を停めて、地元のバーに立ち寄ることに。ポーランドで、初めて地元の人々と接触します。英語は通じるのでしょうか?「対独感情」はどの程度のものなのでしょうか?いろいろ気になる所ですが…
戻って来たクリスは開口一番「みんなすごく親切だったよ!」とのこと。ただし、英語は全く通じなかったそうです。店内は地元の常連と思しき男性客ばかりで、クリスが店に入るなり「ゲルマンスキーだ!ゲルマンスキーだ!」とひそひそ囁き合っていたそうですが、悪意があるわけではなさそうで、英語の通じない店員になんとかコーヒーを注文しようとするクリスにいろいろとポーランド語で助け舟を出してくれたのだとか。
ところで、ヨーロッパ人にとって、日本人と韓国人や中国人を見分けるのは至難の業ですが、日本人にとっても、ドイツ人とポーランド人を見分けるのは難しいのではないでしょうか?
クリスは、何度も日本に滞在し、日本人といろいろ関わるうちに、日本人と他のアジア系の人々の違いが一目瞭然、わかるようになったと言いますが、ドイツに住んでもう三年目になるわたしにも、今回ドイツ人とポーランド人の違いがはっきりとわかりました。
ドイツ人は、背がひょろっと高くて面長の人が多い一方、ポーランド人は、どちらかと言えば背は低いのにがっしりとしていて、日本人と同じで丸顔の人が多いです。時々、ポーランド人の女の子がものすごく可愛く見えるのは、この「丸顔」のせいなのだとか。…その他にも、言葉では言い表しにくい様々な違いがあり、隣の国とは言え、全然違う国の人々なのだということがわかります。だからクリスが店に入った途端に「おお!ゲルマンスキーだ!」と一発でわかってしまったというわけです。
にもかかわらず、何の偏見も持たずに素朴にフレンドリーに接してくれた地元の人々に、クリスはいたく感激したようでした。
「到着編」に続きます。