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着物とブランデンブルク門

皆さんはこの建物をご存知でしょうか?

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ベルリンの、そしてドイツのシンボルである、ブランデンブルク門です。
プロイセンのフリードリヒ・ヴィルヘルム二世の命により、「ベルリンの正門」として竣工したのは1791年のこと。古代ギリシャ風の建物の上に、古代の戦車に乗った勝利の女神が据えられています。この勝利の女神「ヴィクトリア」は、ドイツ民族の象徴である「ゲルマニア」であるとも言われています。この、ヨーロッパの精神的・文化的ルーツでもあるギリシャ・ローマ風の建物に、ゲルマニアや、ドイツの神話のモチーフを取り入れた様式は、後に「プロイセン様式」とも言われるようになりますが、当時、バラバラの小国家が点在する地域だったドイツに、やっと芽生え始めた民族意識を象徴している…とも言われています。

このブランデンブルク門が完成した直後、フランスのナポレオン軍によってベルリンが陥落。勝利の女神像はパリに持ち去られてしまいますが、その後の諸国民戦争でプロイセン軍が勢いを盛り返し、逆にパリを占領すると、勝利の女神は再びベルリンに取り返され、市民たちから「平和と勝利の象徴」として熱狂的な歓迎を受け、女神の持つ杖の先にはドイツ軍の象徴である鉄十字が付けられました。

その後、第二次世界大戦に敗れたドイツは、東西に分断されることになります。その際、東ベルリン側に位置したブランデンブルク門の前には、ベルリンの壁と鉄条網が聳え立ち、門周辺は無人地帯と化します。女神の杖の先に付けられていた鉄十字も取り外され、ドイツ民族の平和と勝利の象徴だったブランデンブルク門が、敗戦と冷戦の悲劇の象徴となってしまいました。

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1989年にベルリンの壁が崩壊すると、ブランデンブルク門周辺は通行可能になり、女神の杖の先には再び鉄十字が付けられました。

現在では、ブランデンブルク門はベルリンの街のシンボルとして、また、ベルリン観光の目玉として、世界中に知られています。また、ベルリン市の公式文書のスタンプやベルリン市内の公共交通機関のマークにも使用され、市民からも親しまれています。日本同様、ドイツ人も、国産製品を大切にしますが、メイド・イン・ジャーマニーのシンボルマークも、ブランデンブルク門です。

ブランデンブルク門が、ドイツ人にとってどれだけ特別な存在か、これで少し、お分かりいただけたでしょうか…。
それを前提に…ちょっとだけ、わたしの話を。。

来年一月に、ベルリンで、日本をテーマにしたイベントが開かれます。先月十一月、そのイベントの主催者から、「イベント宣伝のためのマスコミアピール用に、ブランデンブルク門前で着物を着てモデルをして欲しい」と頼まれました。

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急な話だったので、着物は自前、着付けはクリス(!)と全て間に合わせでしたが、「日独友好の象徴として、ドイツのシンボルの前で着物の日本人女性を撮りたい」という趣旨にとても共感したので、とても楽しんで撮影に臨めました。
しかもこのフォトシューティングの後に、ブランデンブルク門前にある名物高級ホテル、ホテルアドロンで、ドイツのテレビ局による独占インタビューまで受けました。もちろん、ドイツ語です(!)。インタビュー中、「あなたのドイツ語は素晴らしいですが、どこで覚えたのですか?」と聞かれましたよ!大学時代、落第点をくれたドイツ語の先生に聞かせてやりたい!!

Brandenburger Tor

この写真が、ベルリン市の公式サイトに載りました。

他にも、ドイツ語圏の新聞のネット版にも載っているので、わたしの本名をご存知の方、よかったらまた検索してみてくださいね。

テーマ : ドイツ生活
ジャンル : 海外情報

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クレマチ店主(母)/アコ(娘)+クリス(娘婿)

Author:クレマチ店主(母)/アコ(娘)+クリス(娘婿)
はじめまして!
アンティークショップ「クレマチス」(http://antique-clematis.sakura.ne.jp)店主の娘、アコです。

日本の古いものは大切に、でも、新しいもの・異質なものも寛容に受け入れる…そんな母の元、小さいころから日本舞踊を習い、現「クレマチス」店舗である祖母の古い日本家屋で、着物や日本の古いものにたくさん触れる一方、ピアノや外国語を習わせてもらったり、父の趣味であるクラッシック音楽や西洋美術を身近に触れる日々を送ってきました。

そんな両親の教育が功を奏し…いや、仇となり(?)、実生活にはあまり役に立たない比較文化分野で大学に居残り、これまたあまり役に立たないドイツ語だけペラペラに。おまけに語学を通して若くてイケメンな(笑)ドイツ人の夫と出会ってしまい、海外に嫁ぐという親不孝っぷり。

そんな娘を、ずっと温かく見守ってくれていた母。そんな母が、「古いものを大切にする喜びを、少しでも多くの人と分かち合いたい」という純粋な気持ちで、亡き祖母の家で始めた小さなアンティークショップ。元々、ずっと苦楽を共にした姑である祖母の家を、大好きなアンティークに囲まれた素敵な空間にしたい…という素朴な思いから始めたこのお店が、あれよあれよという間にいろいろなご縁を引き寄せて、母はいつの間にか、昔夢見たアンティークショップの店主になってました。

「古き良きものに洋の東西はない。和と洋は、互いを引き立て合う良きパートナーになれる!」…母が「クレマチス」で体現している価値観は、わたしたち夫婦のモットーでもあります。

このブログでは、そんな母と二人三脚で、「クレマチス」のお店の情報と併せてドイツの生活・風物について少しずつ紹介していきたいと思います。
どうぞよろしくお願いします。

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