FC2ブログ

ドイツから陸路で行くノルマンディー紀行~往路編~

先週はヨーロッパではイースターの休暇でした。そこで、グスタフも一緒に車で行ける場所でどこか良い所ないかなぁと思っていたら、クリスが既にこんな作戦、いや旅行を手配していました。題して「ドイツから陸路で行くノルマンディー征服、もとい、満喫の旅モンサンミッシェル付!」

ノルマンディーとは、フランス北西部のドーバー海峡に面した風光明媚な地域のことで、ドーバー海峡を挟んで目と鼻の先がイギリスなので、昔から英仏の様々な歴史イベントの舞台となってきました。また、第二次世界大戦時には、ドイツ軍に制圧されたフランスを開放するため、このノルマンディーの海岸に米英を中心とした連合軍が200万人近い兵員を上陸させた、「史上最大の作戦」、ノルマンディー上陸作戦が敢行されています。

今回の旅行は、古のドイツ軍と全く同じベルギールートでドイツからフランスへ侵攻、もとい、入国、ノルマンディーに滞在し、かつてノルマンディーに上陸した連合軍さながらベルギーのワロニエンなどを通ってドイツへ帰国というドライブメインの旅になります。このルートで陸路ドイツからノルマンディーを目指すと、11時間程で世界的観光地であるモンサンミッシェルに到達します。

IMG_1388_convert_20170425024018.jpg

今回は全日程クリスが全て一人で手配し、運転も全行程クリス一人。なのでわたしとグスタフはまさに便乗組、連れて行ってもらうだけ。まるでWW2の時のイタリ…なんでもありません。だからホテルも着いてみるまでどんなホテルか全く知りませんでしたが、これがモンサンミッシェル目の前の四つ星ホテルで、お部屋も本当に広々としていてモンサンミッシェルの夜景が見えるプライベートテラス付きで、大満足☆ここに三泊しました。

さて、往路のドイツ→ノルマンディーですが、ベルギールートだとルール工業地帯を抜けてケルンを掠め、ベルギーのワロニエン地方に入ることになります。イースター初日はケルン周辺のアウトバーンは大渋滞になるとクリスが予測していたため、まだ日が昇らないうちにフランクフルトの自宅を出発、予定通り朝九時前にケルンを通過することに成功しました。日が昇って車の中も暖かくなり、うとうとしていたら、突然の悪路に膝の上に乗っていたグスタフがすっ飛びそうになり、慌てて起きると、ベルギー国境を通過していました。そう、ドイツのアウトバーンは滑らかで広々としていて快適だったのに、ベルギーに入った途端道はガタガタに。おまけに通り過ぎる高架橋はどれもヒビだらけで今にも崩れ落ちそうなものばかり。「この国、金ないんだな。」とクリス。確かに以前ブリュッセルとアントワープに行きましたがどの街も建物はボロボロで、かつて壮麗を極めたであろうアールヌーボーの歴史的建造物が朽ち果てて見るも無残な姿になっていたりと色々残念でしたが、ベルギーの名誉のために付け加えるなら、今回往路で立ち寄ったワロニエン地方のショッピングモールはとても綺麗で、食事をしたレストランの店員さんたちも皆感じよかったです。

いよいよフランスに到達!ドーバー海峡目指してひたすら北フランスを突っ走ります。ドイツ-ベルギー国境は、標識の言語が突然変わるので比較的すぐにわかるのですが、ベルギー-フランス国境は言語が同じなので「フランス共和国」という小さな看板を見逃してしまうと本当にいつ通過したのか全くわかりません。ところが、フランス語圏に入って久しいのに、突然「Dünkirchen」というドイツ語の地名表示板が現れます。Dünkirchen(デュンキルヒェン)って何?どこ?まるでフランス語圏の中のドイツ語の浮島みたいなこの街、何なの?と思ってちょっとケータイで調べてみたら、Dünkirchen(デュンキルヒェン)は、フランス語ではDunkerque(ダンケルク)、なんと、あのダンケルクですよ!1940年、ベルギーから侵入してきたドイツ軍を抑えきれず、敗走する連合軍はダンケルクで完全に包囲されます。彼らはここから漁船含むありとあらゆる船舶を総動員してイギリスへの決死の逃亡を決行。絶体絶命の状況で34万人の連合軍将兵がイギリスへの脱出に成功した、「ダンケルクの奇跡」です。…が、ダンケルクが何故デュンキルヒェンとドイツ語表記でフランスの地名表示板に示されているのかはわからずじまいです。

IMG_1378_convert_20170425055838.jpg

この街並みは北フランスのオー・ド・フランス地方だと思うんですが、有料道路を避けるためにアラスを迂回して通った先の村々です。

IMG_1379_convert_20170425060006.jpg

このような木組みの家はヨーロッパ各地に見られるんですが、ドイツではアイヒェ(柏)を使うのが一般的です。柏を使った木組みの家は頑強で、木組みの部分もかなり厚く、太いのですが、フランスのこれらの家々の木材は薄く見え、また木材の組まれ方もドイツに比べてかなり細かいです。木材は何を使っているのかは通り過ぎただけではわかりませんが、このようなタイプの木組みの家はドイツでは見たことがありません。

IMG_1380_convert_20170425060144.jpg

ドイツの木組みの家が頑強で質実剛健な印象を与えるのに対し、フランスのものは繊細で細やかに見えます。
北フランスを通過中、このような街並みの村々を幾つも目にしました。道は結構高低差があり、山道のような場所も何度か通りました。急な斜面に這いつくばるように立つ茅葺屋根の木組みの家に、八重桜…なんて景色も。なんだか日本の田舎を思い出して、懐かしい気分になりました。

ノルマンディー地方に到達したのは、既に夕方になった頃でした。道がなだらかになり、牧草地帯に入ったな…と思ったらノルマンディーでした。そして、牛や羊が点々と戯れるのどかな牧草地と黄色の絨毯のような菜の花畑が織りなす田園風景の中を延々と走り続け、夕日の輝きの中、突然右車窓に見慣れたシルエットが現れます。モンサンミッシェルです!

その後は夕闇の中そのモンサンミッシェルを目指してひたすら走り続け、ホテルに着いたのは夜10時近くでした。ホテルの玄関にはフランス国旗と共に日本国旗が堂々と飾られ、室内にも日本語のメモがあったりと、かなり日本人に友好的なホテル。レセプションのお兄さんもとっても親切でフレンドリーでしたが、英語があまり通じず。クリスの言った「犬が一緒だけどいいですか?」という一文が全く通じず、実物を見せると「なんだ、ドッギュか!発音が悪いから何のことかわからなかった、ドッグじゃないよ、ドッギュだよ」だそうでwどうやらフランス語またはフランス語なまりの英語しか通じないようです。最終的にはお兄さんの秘密兵器、スマホの仏英翻訳アプリでの会話になってしまいました。フランスって、これまでアルザス地方とパリとその周辺しか行ったことなかったのですが…パリでは全然問題なく英語通じるし、アルザス地方なんて英語どころかドイツ語まで通じたのでわたしの忘れかけの片言フランス語なんて全然出番なかったのですが、今回は役に立つかもしれません。

そして、そのレセプションのお兄さんが教えてくれた近くのレストランのお料理がこちら。初、ノルマンディー食です。地元で採れたお魚だそうです。

IMG_1381_convert_20170425070138.jpg

長時間ドライブで疲れていたせいか、本当に美味しかったです。

モンサンミッシェル編に続きます。

テーマ : 海外旅行記
ジャンル : 海外情報

sidetitleプロフィールsidetitle

クレマチ店主(母)/アコ(娘)+クリス(娘婿)

Author:クレマチ店主(母)/アコ(娘)+クリス(娘婿)
はじめまして!
アンティークショップ「クレマチス」(http://antique-clematis.sakura.ne.jp)店主の娘、アコです。

日本の古いものは大切に、でも、新しいもの・異質なものも寛容に受け入れる…そんな母の元、小さいころから日本舞踊を習い、現「クレマチス」店舗である祖母の古い日本家屋で、着物や日本の古いものにたくさん触れる一方、ピアノや外国語を習わせてもらったり、父の趣味であるクラッシック音楽や西洋美術を身近に触れる日々を送ってきました。

そんな両親の教育が功を奏し…いや、仇となり(?)、実生活にはあまり役に立たない比較文化分野で大学に居残り、これまたあまり役に立たないドイツ語だけペラペラに。おまけに語学を通して若くてイケメンな(笑)ドイツ人の夫と出会ってしまい、海外に嫁ぐという親不孝っぷり。

そんな娘を、ずっと温かく見守ってくれていた母。そんな母が、「古いものを大切にする喜びを、少しでも多くの人と分かち合いたい」という純粋な気持ちで、亡き祖母の家で始めた小さなアンティークショップ。元々、ずっと苦楽を共にした姑である祖母の家を、大好きなアンティークに囲まれた素敵な空間にしたい…という素朴な思いから始めたこのお店が、あれよあれよという間にいろいろなご縁を引き寄せて、母はいつの間にか、昔夢見たアンティークショップの店主になってました。

「古き良きものに洋の東西はない。和と洋は、互いを引き立て合う良きパートナーになれる!」…母が「クレマチス」で体現している価値観は、わたしたち夫婦のモットーでもあります。

このブログでは、そんな母と二人三脚で、「クレマチス」のお店の情報と併せてドイツの生活・風物について少しずつ紹介していきたいと思います。
どうぞよろしくお願いします。

sidetitleカテゴリsidetitle
sidetitle最新記事sidetitle
sidetitle月別アーカイブsidetitle
sidetitle検索フォームsidetitle
sidetitleリンクsidetitle
sidetitleブロとも申請フォームsidetitle

この人とブロともになる

sidetitleQRコードsidetitle
QRコード