ドイツから陸路で行くノルマンディー紀行~帰路編~

ちょっと間が空いてしまったので今更感ありありですが…ノルマンディー旅行の最終編です。来た道を帰るだけなんだから何もないでしょ!と思われるかもしれませんが…途中で見つけてしまったのです、こんなすごい教会を。

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最終日は、ノルマンディーから上陸した古の連合軍のようにひたすらドイツ目指して北上していくだけ…の予定だったのですが、イースター最終日ということもあってフランス各地からパリに向かう車の大渋滞を避けるため、高速道路を迂回したり、食事や休憩のために色々進路変更しているうちに、いつの間にか車がアミアンという街に近づいていました。…「アミアンの戦い」ってなんか聞いたよな…と思いつつ、クリスが「眠くなった」というのでコーヒーを買うためマクドナルドを探して街中心部に入りました。見た感じ、普通のヨーロッパの地方都市だな…と思いましたがずっと田舎道を走ってきたせいでものすごい大都市にたどり着いたような感覚になります。マクドナルドじゃなくても普通のカフェでもいいんだけど、何かないかな…と車窓からきょろきょろしていたら、突然はるか天空に聳え立つような大聖堂が目に飛び込んできました。

「ちょ…今すごいのがあった!車停めて!!」と思わずハンドルを握るクリスの手をつかんでしまいました。「わっ!?何々?」とクリスが慌てて路肩に車を停めた頃には大聖堂の尖塔は街のビル群の間に隠れてしまって影も形もありませんでした。「今ホントにゴシック様式のすごい大聖堂を見たんだけど…」「ホントに?幻だったんじゃないの?w」なんて言いながら、車を停めて、半信半疑で大聖堂を目撃した当たりまで歩いてみましたが…全く何も見えません。「ネアンデルタール人の血」と本人が自称する、並外れた方向感覚を持つクリスが「君が見たという大聖堂が本物なら、この辺りにあるはず!」という場所まで行ってみると、ありました!

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でも、後ろから見た感じはこんなです。

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下から見るとこんな感じ。

「アミアンのノートルダム大聖堂」と書いてあります。へぇ、そんなのあったんだ。。と思い、中に入ってみると…

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いやこれパリのノートルダムよりでかいよ!
恥ずかしながら、隣の国なのにフランスのことにはまったく疎いわたしたち。多分これ結構有名な教会だよ!と、スマホで早速調べてみると…なんと、「世界遺産アミアンの大聖堂」と出てきました。

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偶然世界遺産にたどり着いてしまいました!

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中はとにかくでかい、広い、高い!素人の目視ですぐにパリのノートルダムよりも大きいと感じましたが、実際パリのものよりも高いそうです。

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こういう壮麗な協会はさすがですね。ドイツにもケルン大聖堂とかありますが、大聖堂関連ははっきり言ってフランス語圏の方が凄い…と、ドイツ人のクリスも申しております。

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ステンドグラス群も凄かったです。ドイツの教会や大聖堂では、ステンドグラスの殆どが戦争中破壊され、戦後見るも無残な現代アートに「復元」されたものが主流ですが、ここのものはすごかったです。流石に中世以来のオリジナル…ではないかもしれませんが、変な現代アートではありませんでした。

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因みにアミアンの街自体は第一次・第二次世界大戦共に戦禍に巻き込まれていて、二度ともドイツ軍に占領されています。それでも大聖堂は大きな被害は受けなかったようです。

さて、思いもよらなかった世界遺産との出会いの後、当初の目的であったマクドナルドのコーヒーもゲットし、日没迫る中一路ドイツに向かいます。今回もベルギールートです。

ドイツからノルマンディー、またノルマンディーからドイツへ、ベルギールートを使うとベルギーのワロニエンという地方を通ります。このワロニエン、結構広いのですが、ここの一部地域は「ドイツ語共同体」と言われ、フランス語圏のベルギーにおいてドイツ語が話されています。この地域は元々プロイセンの領土で住民もドイツ人だったのだそうですが、第一次世界大戦でドイツが敗れたため、この地域がベルギーに割譲されたのだそうです。それから一世紀…この地方の住民たちは未だにドイツ語を話すのだそうです。

そういう話を知識としては知っていたのですが、今回トイレ休憩に立ち寄ったワロニエンの小さな街のショッピングモールで突然ドイツ語が聞こえてきた時は本当にびっくりしました。かなり長いこと、わたしたちと同じようにイースター休暇が終わってドイツに帰る観光客たちかなと思っていましたが、それにしても人数が多いのでドイツの観光バスでも停まってるのかなと思ったものです。ところが店内の表示までドイツ語だったのでここが噂のドイツ語共同体だと気づいたのです。地元の人たちの会話に耳を澄ませてみましたが、独特の方言とか、第一次世界大戦直後で時間が止まったような古風な表現とか、フランス語訛とか、そんなのは全くなく、ごくごく普通の標準ドイツ語でした。

ところで、ここからアーヘンやケルンなどのドイツの街までの国境地帯が大渋滞だとナビが言うので迂回して、アルデンヌという森林地帯を通りました。アルデンヌと言えば、バルジの戦いですよ!1944年第二次世界大戦末期、最後の巻き返しを図るドイツ軍と、アメリカ軍を中心とした連合軍がここで激突しました。ここでドイツ軍が攻撃してくることを予測していなかったアメリカ軍は、当初苦戦を強いられたと言いますが、バルジの戦い関連の連合軍側の証言でよく聞くのが「ヨーロッパの寒さ」でした。でもバルジの戦いは12月。今は4月だから、この名高い冬将軍は影も形も感じられないだろう…と思っていたら、寒い!4月なのに気温が0度前後。車内の温度もどんどん下がり、すごく久しぶりにシートヒーター付けました。途中、給油のため立ち寄ったガソリンスタンドでは寒くてわたしは車から降りられませんでした。

日も落ち、真っ暗な森林地帯をひたすら進んでいると、なんと白いものが空から…四月に雪!?この雪はみぞれになったりしながらも降りやまず、なんと最終形態は雹ですよ。突然カンカンと銃弾のように音を立てて車に当たり始め、おまけに吹雪のような風で本当に銃弾のような勢いで次々ぶつかってきます。驚きました。クリスの眠気も吹っ飛びました。

…と、思いがけない「抵抗」にも遭いましたが、なんとかドイツ領内に到達。夜空に上がるルール工業地帯の工場の煙を車窓に見たのは午後10時。フランクフルトの高層ビル群の明かりを見たのは深夜でした。わたしたち、次の日仕事だったんですけどね…。

以上、楽しいイースター休暇でした。(完)

テーマ : 海外旅行記
ジャンル : 海外情報

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クレマチ店主(母)/アコ(娘)+クリス(娘婿)

Author:クレマチ店主(母)/アコ(娘)+クリス(娘婿)
はじめまして!
アンティークショップ「クレマチス」(http://antique-clematis.sakura.ne.jp)店主の娘、アコです。

日本の古いものは大切に、でも、新しいもの・異質なものも寛容に受け入れる…そんな母の元、小さいころから日本舞踊を習い、現「クレマチス」店舗である祖母の古い日本家屋で、着物や日本の古いものにたくさん触れる一方、ピアノや外国語を習わせてもらったり、父の趣味であるクラッシック音楽や西洋美術を身近に触れる日々を送ってきました。

そんな両親の教育が功を奏し…いや、仇となり(?)、実生活にはあまり役に立たない比較文化分野で大学に居残り、これまたあまり役に立たないドイツ語だけペラペラに。おまけに語学を通して若くてイケメンな(笑)ドイツ人の夫と出会ってしまい、海外に嫁ぐという親不孝っぷり。

そんな娘を、ずっと温かく見守ってくれていた母。そんな母が、「古いものを大切にする喜びを、少しでも多くの人と分かち合いたい」という純粋な気持ちで、亡き祖母の家で始めた小さなアンティークショップ。元々、ずっと苦楽を共にした姑である祖母の家を、大好きなアンティークに囲まれた素敵な空間にしたい…という素朴な思いから始めたこのお店が、あれよあれよという間にいろいろなご縁を引き寄せて、母はいつの間にか、昔夢見たアンティークショップの店主になってました。

「古き良きものに洋の東西はない。和と洋は、互いを引き立て合う良きパートナーになれる!」…母が「クレマチス」で体現している価値観は、わたしたち夫婦のモットーでもあります。

このブログでは、そんな母と二人三脚で、「クレマチス」のお店の情報と併せてドイツの生活・風物について少しずつ紹介していきたいと思います。
どうぞよろしくお願いします。

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