南仏プロヴァンス旅行~滞在編2~

こちらは典型的なプロヴァンスの農家です。

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ドライブしていると、時々「ワインあります」とか「チーズ・ハムあります」とか手書きで書かれた看板が立っていて、脇の農道に矢印が出ています。
大抵、未舗装のこんな道です。

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そこへ車で入っていくと、一番上の写真のような農家にたどり着くのです。
車で敷地内に入ると、大抵放し飼いになっている農家の大型犬が迎えてくれます。因みにプロヴァンスの農家は大抵大型犬を複数放し飼いにしています。オオカミが出るからです。

農家の方たちは、飼い犬の鳴き声で、客人が来たことを知ると、にこにこ、感じよく出てきて挨拶してくれます。予想していたようなヨーロッパの田舎っぺの排他性は微塵も感じられません。皆さんよそ者に対して非常にフレンドリーでオープンです。

当たり前のようにフランス語で話しかけてくるので、クリスが「英語でもいいですか?」と言うと、「えっ!?またか!」とぎょっとした表情になります。英語で「チーズ見せていただいてもいいですか?」なんて聞くと、「チーズ?あ、フロマージュね!」と説明が始まるのですが…最初の方だけ片言英語。そのうち英単語の混じったフランス語になり、最終的には全部フランス語になってしまいます。…仕方ない!わたしの片言フランス語の出番…なのですが、わたしがベルリンでかつて習ったのはビジネスフランス語初級。フランス語で名刺交換できる程度なのでワインやチーズの細かい蘊蓄まで100%聞き取ることはできません。しかもこの地方はプロヴァンス方言という独特の方言があり、耳にする単語が昔習ったものと微妙に違う気も…そうこうしているうちに、向こうはフランス語、こちらも通じもしないのに英語で話しても仕方ないのでドイツ語で話はじめ…それでもなんとなく通じてしまうんですよね。意外にもプロヴァンスの方々、ドイツ語の単語をたくさん知っているのです。ドイツ人観光客が沢山来るのでしょうか…

わたしが中学生くらいの時に読んだイギリス人作家の「南仏プロヴァンスの12か月」という本にも、確か「夏場にドイツ人観光客が押し寄せてうるさいわゴミは捨てるわ鬱陶しい、と地元の人たちが怒っている」という記述があったような…

でも、どこへ行ってもドイツ人観光客なんて一人も見かけないんですが…というか、観光客自体殆ど見かけません。

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どこの村も、ハイシーズンなのにひっそりとしています。

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真夏の南欧の観光地といえば、どこも観光客が押し寄せ、道で出会うのは世界各国から休暇に来た旅行者ばかり。町全体がテーマパークと化し、触れ合う「地元の人」もホテル・レストラン・土産物店の関係者ばかり…というのがデフォなので、プロヴァンスでもそんな光景を予測していました。

ところが、どの村に行っても通りはガランとしていて、たまにすれ違うのは生粋の地元っ子ばかり。でも、ヨーロッパのド田舎によくあるような排外性はプロヴァンスの人たちからはあまり感じられません。皆、にこっとして当たり前のように「ボンジュール!」と言って通り過ぎていきます。

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因みに、唯一そこそこの数見かけた「うるさい」観光客は、何故か皆オランダ人。
わたしたちにはオランダ人はすぐにわかります。なんといっても彼らの車のナンバープレートは黄色だから。それからあの耳障りなオランダ語。オランダ語はドイツ語話者の耳には非常に奇異に聞こえます。まるで外国人がドイツ語の発音や響きを馬鹿にしてモノマネをしている…そんな風に聞こえます。実際、オランダ語は英語とドイツ語のミックスのような言語です…というのはドイツ人から見た言い方なのでオランダ人には失礼でしょうが、そう聞こえるものはそう聞こえるのです。

で、彼らがうるさいんですよね。あと、態度も悪いですね。わたしたちがレストランで隣席に座っていたりすれ違ったりすると、「はぁ、なんでこないなとこまで来てドイツ語聞かなあかんねん?(←オランダ語を関西弁で表現してみました)」とじろーっと見てきます。あと、ゴミ捨ててるのも見ましたね。

…それで思ったのですが、もしかして、例のイギリス人作家が言っていた「うるさいドイツ人」ってもしかしてオランダ人のことじゃないですかねwドイツ人とオランダ人を見分けるのは、中国人と日本人を見分けるのと同じくらい難しいです。文化も歴史も勿論全然違うんですが、見た目は双方殆ど同じ…というか全く同じように見えます。で、中国人と日本人同様、話している言語を聞けばどちらかわかるんですが、それも少なくともどちらか一方の言語に精通していないと、どちらの言語もよく似ているので同じように聞こえます。「英語だけでどこへ行ってもやっていける」と思っているモノリンガルのイギリス人や、英語すらわからない地元の人たちにドイツ人とオランダ人が見分けられるとは思えないんですが…というか、そもそも「どっちも同じ!」くらい思ってませんか?w

…まぁでも、オランダ人に間違われているにしろ、中国人に間違われているにしろ、本で読んだような「頑固で保守的な地元の人たちが観光客を鬱陶しがっている」なんていう感じは一切受けませんでした。
彼らにとっては、アジア人だろうがヨーロッパ人だろうが、それどころか同じフランス人であろうとも、プロヴァンス以外の場所から来た人たちは皆同じ「よそからのお客様」のようです。

正直言って、こう感じるのはノルマンディーの時と今回で二回目ですが、フランス人がこんなにフレンドリーな民族だったなんて知りませんでした。むしろフランス人といえば外国人嫌いで頑固で保守的で、フランス語を話さないものは人間と見做さないし観光地化されていない田舎の村なんかに入ろうものなら鍬に松明持った住民たちにぼったてられるようなイメージがあったんですが(某「美女と野獣」のイメージです)そのイメージ、覆りました。…ただ、「火のないところに煙は立たぬ」。この後まさに最初のイメージ通りの恐ろしいフランスの田舎の村に遭遇することになるのですが…
それは次の機会に!

テーマ : 海外旅行記
ジャンル : 海外情報

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クレマチ店主(母)/アコ(娘)+クリス(娘婿)

Author:クレマチ店主(母)/アコ(娘)+クリス(娘婿)
はじめまして!
アンティークショップ「クレマチス」(http://antique-clematis.sakura.ne.jp)店主の娘、アコです。

日本の古いものは大切に、でも、新しいもの・異質なものも寛容に受け入れる…そんな母の元、小さいころから日本舞踊を習い、現「クレマチス」店舗である祖母の古い日本家屋で、着物や日本の古いものにたくさん触れる一方、ピアノや外国語を習わせてもらったり、父の趣味であるクラッシック音楽や西洋美術を身近に触れる日々を送ってきました。

そんな両親の教育が功を奏し…いや、仇となり(?)、実生活にはあまり役に立たない比較文化分野で大学に居残り、これまたあまり役に立たないドイツ語だけペラペラに。おまけに語学を通して若くてイケメンな(笑)ドイツ人の夫と出会ってしまい、海外に嫁ぐという親不孝っぷり。

そんな娘を、ずっと温かく見守ってくれていた母。そんな母が、「古いものを大切にする喜びを、少しでも多くの人と分かち合いたい」という純粋な気持ちで、亡き祖母の家で始めた小さなアンティークショップ。元々、ずっと苦楽を共にした姑である祖母の家を、大好きなアンティークに囲まれた素敵な空間にしたい…という素朴な思いから始めたこのお店が、あれよあれよという間にいろいろなご縁を引き寄せて、母はいつの間にか、昔夢見たアンティークショップの店主になってました。

「古き良きものに洋の東西はない。和と洋は、互いを引き立て合う良きパートナーになれる!」…母が「クレマチス」で体現している価値観は、わたしたち夫婦のモットーでもあります。

このブログでは、そんな母と二人三脚で、「クレマチス」のお店の情報と併せてドイツの生活・風物について少しずつ紹介していきたいと思います。
どうぞよろしくお願いします。

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