【閲覧注意】南仏プロヴァンス旅行~帰路編~

最高気温20度以下の日々が続いているヨーロッパから、謹んで暑中見舞い申し上げます。
お盆ですね、怪談の季節ですね!(←違)
以前予告したように、恐ろしいフランスの村についてです。怪談系要素があります。…ということで、当ブログ始まって以来の「閲覧注意」です。肌寒いヨーロッパから暑い日本へ多少の涼をご提供できれば幸いです。
尚、当記事に関連する写真は、クリスが「気持ち悪い!」と言うので全消去しておりまして、一枚も現存しませんのでここに掲載する写真は全て「イメージ画像」となります。

南仏プロヴァンスからドイツの自宅へ車で帰る時の出来事です。

ドケチなドイツ人のクリスが(ドイツ人はケチが多いw)高速料金をケチりたいのとわたしも田舎の景色を楽しみたかったので、森を通る一般道を使いました。

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(ヨーロッパの森のイメージ)

南仏からドイツ中部まで約900キロを一気に走るのは大変なので、途中、地図でいうとジュネーブとリヨンの間くらいにある、名前も聞いたこともない村に宿を取っていました。この辺り一帯は森と荒野が延々と続く何もない地域で、ホテルのあるような大きな街は一切なく、ここが唯一の宿場だとのことでした。

村に近づくと、おかしなことが二つ起こりました。一つはカーナビが突然故障して、同じ道を無限ループのように案内し始めたことです。しかも矢印が出るだけでうんともすんとも言いません。スマホのGPSもおかしくなっているようで、グーグルマップも全く使えません。というか、スマホ自体圏外になっています。ラジオも雑音ばかりなのでCDに変えました。二つ目は、地元ナンバーと思しきルノーがずっと跡を付けてくることです。わたしたち、上記の通りナビもスマホも使えなくて道に迷っていたのでおかしな林道に入り込んだりUターンしたりを繰り返していて、偶然道が同じだったということはあり得ないはずなのに、ずっと後ろからついてくるのです。それも煽ってくるわけでもなく、一定の距離を置いて、ただ付いてくるのです。…気味が悪いとは思いましたが、取りあえず気にしないことにして、事前にプリントアウトしていた地図でなんとかホテルには辿り付くことができました。

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…が、地元の人たちの視線がなんだか異様なのです。「外国ナンバーが何してんだ?」と思っているのか、いや、それよりも何か意味ありげにすごい顔でじろーっと見てきます。ホテルの一階はバー兼レストランになっていて、地元の人たちがテラス席などに座っていましたが、同じように異様な視線でじろーっと見てきます。で、ホテルのレセプション兼レストランのレジになっているカウンターで宿の主に「予約していた者ですが…」と名前を告げたのですが、なぜか「そんな予約は受けていない」の一点張り。予約サイトの某ドットコムから送られてきた予約確認書を見せても「知らない。」しかも、わたしのフランス語力では100%の確証はありませんが、宿の主人と従業員が「某ドットコムなんかやってないけどな」と話し合っていたように思います。それでも空いている予備の部屋があるから泊まってよいとのこと。で、とりあえず部屋を見せてもらうことに。

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ホテルの建物は見るからに何百年も前からの古い館を改装したもので、ヨーロッパにはよくある安宿スタイルです。階段も廊下も古い板張りだったのですが、何故かわたしたちの部屋だけ板張りの床が剥がされ、安物のビニールシートの床が敷かれていました。部屋には暖炉があり、そこそこ広かったのですが、入った途端、異様な空気が…で、ベッドに目をやると…一瞬ですが、見てしまったのです。こげ茶色の髪の、ボロボロの骸骨のような女性を!(わたしは霊感が少しあるのでこういうことは初めてではありませんが)いやいやいや、気のせい気のせい!見なかったことにして、とりあえず階下のレストランに戻り、食事をとることにしました。が、クリスがぼそっと言うのです。「…俺、ここすごく嫌なんだけど、キャンセルしてドイツ国境目指すって言ったら怒る?」「…もしかして、見た?」と聞くと、「女のひと?」とクリス。「ここやばいって、すぐ出よう!」ということで速攻キャンセル、車に飛び乗りました。

折しも土砂降りの雨が降り出し、川が溢れて道が水没し、かなり危険な状態になっていましたが、それでもここにとどまるよりはマシです。時刻は夜9時を過ぎ、荒野と森の中を延々と走る一般道には外灯すらなく、辺りは真っ暗。おまけに霧まで出てきてもう「これ、B級ホラーあるあるだよね?」という状態。真っ暗闇の中行けども行けどもグーグルマップ上は先程の村から一キロも離れていないことになっています!それでもこれだけ猛スピードで何時間も走り続けているのだから進んでいないはずはない!と信じて只管走り、ようやく別の地域に入ったことを示す看板を通り過ぎた瞬間、奇妙なことに、壊れていたナビが突然「ルート案内を開始します」としゃべりだし、復旧。グーグルマップを見ると、あの村の名前が消えていたのです! しかも雨まで上がっています。

その後、ドイツ国境目指して只管走りましたが、アルザスの知っている街々は地図のはるか上の方。もう名前も知らない村に泊まるのは怖くて、どこでもいいから行ったことのあるアルザスの街(ストラスブールとかコルマールとか)を目指していたのですが…結局夜中の二時を過ぎても辿り付けず、真っ暗な森の中で車中泊となりました。辺りは本当に墨を塗ったような暗闇で、車のヘッドライトを消すと真っ黒な帳を下したような漆黒の闇。たまに聞こえてくる音はフクロウの鳴き声だけ、おまけに寒いし、わたしは殆ど一睡もできませんでした。二度ほど、車のすぐそばに何かがいる気配がして、膝の上で見張っていたグスタフが突然立ち上がってウーッっと唸るということがありました。結局、この不気味さに耐えられず、明るくなる前にクリスを起こして出発したのですが、夜が明け、アルザスの見慣れた風景が見えてきたときは本当にほっとしました。

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(アルザスの風景)

後でクリスの友人の一人にこの話をしたところ、「わかるわかる!フランスの片田舎ってそういう変な集落あるよ!なんで一般道使ったんだよ、フランス旅行は高速使うのが鉄則だぞ!変なところに迷い込むから。」と言われましたが、フランスはドイツと違ってかなり古い時代から中央集権型の統一国家として発展してきた国です。そのため、パリはドイツのベルリンなどとは比べ物にならない年季の入った大都市ですが、その一方、地方では都市文明と隔絶され、中世で時間が止まったような奇妙で不気味な村々も存在するのかもしれません。因みに、この村の名前をインターネットで検索してみましたが、日本語でいう所の「新村」のような、一般名詞のような名前のため、同様の地名がフランス語圏各地に存在し、検索結果はそれらの関連サイトがズラーっと出てくるだけで、結局どれがこの村のことなのかわかりませんでした。

尚、上記の話には挿話があります。

この出来事が起こる前、クリスがジプシーの家族を助けたのです。
早い話が、「クレジットカードが使えなくてガソリン代を払えない、このままだと一家全員立ち往生になってしまう。必ず返すからお金を貸して欲しい」と話しかけてきたジプシーの男性にガソリン代を恵んであげたのです。
ヨーロッパでこんな風に話しかけてくるジプシーなんて、ぶっちゃけ十中八九詐欺です。「差別」とか「偏見」とか以前に身を守るための知識として、ヨーロッパ人でこの手のジプシーの言うことを真に受ける人は普通いません。でも、クリスはこのとき何故かこの男性にシンパシーを感じ、「返さなくてもいい」と言ってお金を恵んであげたのです。わたしも、そういう彼の決断にとやかく言ったりはしませんでした。

すると、別れ際にそのジプシーが「あなたはなんていい人なんだ!神のご加護を!」と言って、握手がてらに紳士用の指輪を手渡してきました。「お礼に持っていて!」と言って、彼らは去っていきました。驚いたことにそれは本物の黄金で、見たこともないような紋章が付いていました。これって、ヨーロッパの民話によく出てくる「ジプシーの秘宝??」なんて思って、クリスがはめてみると、まるでオーダーメイドのようにぴったりでした。

例の心霊村を無事に脱出してから車の中でクリスが言うには「この指輪が俺たちを守ってくれた気がする」とのことでした。

テーマ : 海外旅行記
ジャンル : 海外情報

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クレマチ店主(母)/アコ(娘)+クリス(娘婿)

Author:クレマチ店主(母)/アコ(娘)+クリス(娘婿)
はじめまして!
アンティークショップ「クレマチス」(http://antique-clematis.sakura.ne.jp)店主の娘、アコです。

日本の古いものは大切に、でも、新しいもの・異質なものも寛容に受け入れる…そんな母の元、小さいころから日本舞踊を習い、現「クレマチス」店舗である祖母の古い日本家屋で、着物や日本の古いものにたくさん触れる一方、ピアノや外国語を習わせてもらったり、父の趣味であるクラッシック音楽や西洋美術を身近に触れる日々を送ってきました。

そんな両親の教育が功を奏し…いや、仇となり(?)、実生活にはあまり役に立たない比較文化分野で大学に居残り、これまたあまり役に立たないドイツ語だけペラペラに。おまけに語学を通して若くてイケメンな(笑)ドイツ人の夫と出会ってしまい、海外に嫁ぐという親不孝っぷり。

そんな娘を、ずっと温かく見守ってくれていた母。そんな母が、「古いものを大切にする喜びを、少しでも多くの人と分かち合いたい」という純粋な気持ちで、亡き祖母の家で始めた小さなアンティークショップ。元々、ずっと苦楽を共にした姑である祖母の家を、大好きなアンティークに囲まれた素敵な空間にしたい…という素朴な思いから始めたこのお店が、あれよあれよという間にいろいろなご縁を引き寄せて、母はいつの間にか、昔夢見たアンティークショップの店主になってました。

「古き良きものに洋の東西はない。和と洋は、互いを引き立て合う良きパートナーになれる!」…母が「クレマチス」で体現している価値観は、わたしたち夫婦のモットーでもあります。

このブログでは、そんな母と二人三脚で、「クレマチス」のお店の情報と併せてドイツの生活・風物について少しずつ紹介していきたいと思います。
どうぞよろしくお願いします。

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