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「アンティーク家具と暮らす」5

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 先日友人と二人で、Mさんのお宅に「お茶にどうぞ」と誘って頂いてお邪魔させていただきました。
数年前に新築して以来インテリアにとても熱心な友人のKさんと二人で、Mさんに誘っていただくのは今回で2度目です。

Mさん宅は、気取らず気負わず好きなものだけを暮らしに取り入れて、クレマチスにいらっしゃる皆さんが「素敵な家具だけどうちには似合わないかな」と憧れて眺めている家具を、さらりと暮らしに溶け込ませてしまう暮らし上手なお宅です。

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今回はKさんも私も、あの大きくて象嵌やミラーがたくさんあしらわれている重厚なキャビネットがどんな風に暮らしの中で収まっているのか、見せて頂きたかったのです。
そして、白いドアを開けて「さあ、どうぞ」と通して頂くと、「あら、この家具こんなに小さかったの」と、思わずしげしげ眺めてしまいました。柔らかな陽ざしを受けて、優しく佇むキャビネット。クレマチスの一番奥の部屋で、存在感たっぷりだったあのキャビネットとは思えない柔らかな印象です。

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ご主人が気に入って下さったこのドローリーフダイニングテーブルセットも反対側にテレビ台として設置されたホールテーブルもバルボスの脚をもつ、彫り物が特徴的なオーク材の家具です。象嵌たっぷりのローズウッド材のキャビネットとどんな風に空間を作っていらっしゃるのかと、kさんは思っていたと思います。
私は、配送の時にすでに『前からいた家具さん達の中にすっと溶け込んでいく』のを目の当たりにしてはいたのです。ですが、運びこんだばかりの様子しかわからないので、「あの空間でお茶を頂ける」という事でとても楽しみにしていました。

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どこを見回しても、物が収まる場所を与えられて、すっきりと清潔な印象です。
「小物一つ一つにも役割と住所が与えられている」のです。
差し色も工夫されています。キャビネットの上にはゴールドとコバルトのマイセン、左にミューラーランプの藍色の風景文と真鍮の金色。左には兜飾りの紫の組紐と金の屏風。テーブルの上には淡い紫のスミレの刺繡のテーブルセンター。その上に薄い紫色が彩色されたスノーボールテーブルウエアが。

「四角の形の家具やテレビ、絵画が並び、硬い印象の所には、丸い形の可愛いピンクのキャニスターを並べて柔らかな雰囲気をプラスしてるんですよ。」とMさん。
「ああ、本当に!」「優しい印象になってますね!」と、私たち二人納得です。

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上の2枚の写真は、ピアノのあるお部屋。ピアノはグランドピアノなのでたっぷりと場所を取ってしまいますが、テーブルやミラーやチェアなど、お気に入りの可愛い家具や小物を配置して優しい雰囲気の落ち着くマイコーナーを作ってみえました。

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 天井にはクレマチスの入口でお客様をお迎えしていた天使さんが、優しい灯りを捧げています。この天使さんを天井に取り付けるのにご主人が3時間かけ、12月24日のイブの夕方に間に合ったと伺っていました。この部屋の天井は2段になっていて取付けが難しかったそうなんです。

どこのお部屋もどの場所も、居心地よく気持ちが和らいで、アンティークの物がたくさんあるのに圧迫感がなくて自然な感じでした。
「どう暮らすかはどう生きるかということ」なのだと改めて思いました。
ご自分たちの好きなものを大切に、毎日を丁寧に暮らす。愛着のわくものだけをゆっくりと選んで使う。
 
毎日の普段の暮らしを大切にすることは、自分を、そして共に暮らす家族を大切に暮らすことなのだと、Mさんご夫婦を思い浮かべながら思います。

帰り際に「ピアノを聴いて行って!あまり練習できてないけど。」と言ってもう一度ピアノ室に入れて頂きました。
優しいゆったりした耳に心地良いベートーベンでした。
気取らず気負わず、自分をしっかり持っている優しさ。Mさんの人柄が音色にも表れていました。


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クレマチ店主(母)/アコ(娘)+クリス(娘婿)

Author:クレマチ店主(母)/アコ(娘)+クリス(娘婿)
はじめまして!
アンティークショップ「クレマチス」(http://antique-clematis.sakura.ne.jp)店主の娘、アコです。

日本の古いものは大切に、でも、新しいもの・異質なものも寛容に受け入れる…そんな母の元、小さいころから日本舞踊を習い、現「クレマチス」店舗である祖母の古い日本家屋で、着物や日本の古いものにたくさん触れる一方、ピアノや外国語を習わせてもらったり、父の趣味であるクラッシック音楽や西洋美術を身近に触れる日々を送ってきました。

そんな両親の教育が功を奏し…いや、仇となり(?)、実生活にはあまり役に立たない比較文化分野で大学に居残り、これまたあまり役に立たないドイツ語だけペラペラに。おまけに語学を通して若くてイケメンな(笑)ドイツ人の夫と出会ってしまい、海外に嫁ぐという親不孝っぷり。

そんな娘を、ずっと温かく見守ってくれていた母。そんな母が、「古いものを大切にする喜びを、少しでも多くの人と分かち合いたい」という純粋な気持ちで、亡き祖母の家で始めた小さなアンティークショップ。元々、ずっと苦楽を共にした姑である祖母の家を、大好きなアンティークに囲まれた素敵な空間にしたい…という素朴な思いから始めたこのお店が、あれよあれよという間にいろいろなご縁を引き寄せて、母はいつの間にか、昔夢見たアンティークショップの店主になってました。

「古き良きものに洋の東西はない。和と洋は、互いを引き立て合う良きパートナーになれる!」…母が「クレマチス」で体現している価値観は、わたしたち夫婦のモットーでもあります。

このブログでは、そんな母と二人三脚で、「クレマチス」のお店の情報と併せてドイツの生活・風物について少しずつ紹介していきたいと思います。
どうぞよろしくお願いします。

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