「アンティークと暮らす」その7・ステンド編
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営業時間 午前11時~午後3時 よろしくお願い致します。

先日ご紹介させて頂いたブログの中で、
「今は、マスクを作るのにアンティーク家具を贅沢使いです。自粛生活も家具たちのおかげで、むしろ有意義になってしまいました。」
という奥様のコメントと共に紹介させて頂いたあのお部屋は
実はこうなってました!
このモリスの「フルーツ」の生地で張り替えたお椅子は、私も好きな椅子でした。
背もたれの彫りのデザインが好きで、そのモチーフに合わせて
「フルーツ」の生地で張り替えたのでした。
この椅子をずっと気に入って下さっていたご主人が、必要な家具を順番に決めていかれるときに、
「この椅子を次に頂くので、お取り置きお願いできますか。」
と静かに言い出されて
「ね、いい椅子ですよね。」
とお引き受けしたのでした。
そして、いよいよ工事が進んで、
「あの椅子のモリスのフルーツの柄で壁の1面を張ってもらうことにしました。面が広い側だったのでたいへんでした。」
と嬉しそうにご報告をされるご主人の笑顔を思い出します。
「まだ引っ越す前に、主人が担いであのこだけ持って行ってたんです。」
と、奥様が教えてくださいました。

この写真の右側の壁は先回ご紹介したご主人の力作の珪藻土壁です。
その玄関の左の扉には、このステンドがはめられていました。


ここにも。
クレマチスの入り口にあったあのステンドです。

そして、このお部屋は、どの位置にくるお部屋でしたか、頭の中でちょっと迷子になってしまいましたが、正面の壁にはやはりステンドグラスが柔らかな光を届けていました。
畳のお部屋とステンドグラス。
なんとも素敵な落ち着いた空間です。
このお宅を若いお二人が考えて、お友達ご夫婦の建築家さんが
しっかりと形にして下さった。
お二人の夢や希望を大勢の職人さんに繋いで、「素敵な現実の形」にしていく。
「物を作る・物を造る」は「ものを創る」から始まっているのですよね。
若いお二人の夢を形にしてくださった物つくりの現場の方たちに何故か感謝の気持ちがわいてくるような気持ちになってしまいました。
今回、このブログに載せさせて頂く事になって、初めてお聞きしたお話があるんです。
「主人は、16歳の時からクレマチスの前を通って高校に通っていたと言っております。何のお店かはわからないけど、「クレマチス」ってお店がある。と思って3年間通い続けたとのことです。」
という奥様からのラインがありました。
16歳の、まだあどけなさの残るであろう少年から青年に代わる頃の、あのご主人がこのお店の前を
「なんのお店だろう」と思い、毎日通っていたのだと思うと、何かしら不思議な気がいたします。
色々な偶然が導いて、このお店に奥様と共に訪れて下さった。
「時の流れ」とか「ご縁」とか色々な言葉が思い浮かびますけれど、
クレマチスを訪れて頂く方は皆さん本当に素敵な方たちで、お店を通してこうして巡り合えたという事。
不思議なご縁に感謝です。