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心に寄り添うもの

先回に引き続き、テディベア作家作品の紹介です。
先回はイギリスの作家さんでしたが、今回は日本の作家さんです。

この子は母の店に来た瞬間からわたしの目に留まりました。だって、ドイツの民族衣装を着ているのだもの!

CIMG2256_convert_20111220120457[1]

でも、日本のテディベア作家、大見文先生の作品です。
隣に写っているのは、先生自ら、「この子に似合うから、一緒に並べてくださいね。」と持ってきてくださったマグカップです。…実はこれ、「ドイツ関係者」なら一目でわかる、ドイツのクリスマスマーケットの限定品です。以前の記事で、クリスマスマーケットの風物詩、グリューワインを紹介しましたが、この温かい薬味入りのアルコール飲料、ドイツのクリスマスマーケットでは、その年・その街限定のマグカップに入れて渡してくれます。グリューワインの料金には、このマグカップ代も含まれているため、屋台に返せばカップ代を返してくれますが、記念にそのまま持ち帰ることもできます。
先生が持ってきてくださったカップは2008年のミュンヘンのもの…。そう、大見先生、実はかつてミュンヘンにご在住だったそうなのです。

ミュンヘンと言えば、ドイツ南部の州、バイエルンの州都です。それで、この子が着ている民族衣装もバイエルンのものなのですね。写真ではわかりにくいですが、よく見ると、バイエルンアルプスのシンボル、エーデルワイスの飾りも付けています。
実は、わたしも昔バイエルンに住んでいたことがあるのですが、この子を見たら、当時出会ったいろいろな人たちの顔が浮かんできて、思わず手にとって抱きしめたくなりました。

そんなドイツ・ベアの傍らに、寄り添うように母が置いた、もう一体の大見先生作品があります。

CIMG2263_convert_20111220120958[1]

ずたずたになり、涙を流すクマ。これほど衝撃的なテディベア作品を、わたしは見たことがありませんでした。
この作品、今年3月の東日本大震災の時、無残な姿となって打ち捨てられた子供のおもちゃの映像をご覧になった先生が、インスピレーションを受けて作られた作品なんだそうです。
痛ましい姿をしているのに、何故か「痛々しい」「かわいそう」というよりも、「愛おしい」「抱きしめたい」という思いを抱かせる、温かい雰囲気を持った不思議な作品です。

思えば日本で震災が起こった時、ドイツでも、人の温かさを強く感じさせられました。
街の至る所で、あらゆる場面でドイツ人自身が企画したチャリティー活動が行われ、国会でも、国内問題を一時据え置いてまで、日本支援のための異例の首相演説が行われました。クリスの職場でも、黙祷と募金が行われ、日本支社の人たちは、多くの外国企業が引き揚げる中、有志のグループを作って被災地にボランティアに行ったそうです。

この子たちを見ていると、今年一年のこと、ドイツのこと、日本のこと、自分のこと、大切な人のこと、さまざまなことがじぃんと胸に沁みます。
ここまで人の心に寄り添える、小さなクマたち。…テディベア作家さんって、すごい!
なんだかわたしも、先生のファンになりそうです。
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クレマチ店主(母)/アコ(娘)+クリス(娘婿)

Author:クレマチ店主(母)/アコ(娘)+クリス(娘婿)
はじめまして!
アンティークショップ「クレマチス」(http://antique-clematis.sakura.ne.jp)店主の娘、アコです。

日本の古いものは大切に、でも、新しいもの・異質なものも寛容に受け入れる…そんな母の元、小さいころから日本舞踊を習い、現「クレマチス」店舗である祖母の古い日本家屋で、着物や日本の古いものにたくさん触れる一方、ピアノや外国語を習わせてもらったり、父の趣味であるクラッシック音楽や西洋美術を身近に触れる日々を送ってきました。

そんな両親の教育が功を奏し…いや、仇となり(?)、実生活にはあまり役に立たない比較文化分野で大学に居残り、これまたあまり役に立たないドイツ語だけペラペラに。おまけに語学を通して若くてイケメンな(笑)ドイツ人の夫と出会ってしまい、海外に嫁ぐという親不孝っぷり。

そんな娘を、ずっと温かく見守ってくれていた母。そんな母が、「古いものを大切にする喜びを、少しでも多くの人と分かち合いたい」という純粋な気持ちで、亡き祖母の家で始めた小さなアンティークショップ。元々、ずっと苦楽を共にした姑である祖母の家を、大好きなアンティークに囲まれた素敵な空間にしたい…という素朴な思いから始めたこのお店が、あれよあれよという間にいろいろなご縁を引き寄せて、母はいつの間にか、昔夢見たアンティークショップの店主になってました。

「古き良きものに洋の東西はない。和と洋は、互いを引き立て合う良きパートナーになれる!」…母が「クレマチス」で体現している価値観は、わたしたち夫婦のモットーでもあります。

このブログでは、そんな母と二人三脚で、「クレマチス」のお店の情報と併せてドイツの生活・風物について少しずつ紹介していきたいと思います。
どうぞよろしくお願いします。

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